12月に入り、街はクリスマス一色になりました。
日本では、10月31日のハロウィンが終わると
一挙にクリスマスモードに切り替わる感がありますが、
厳密に言えば、クリスマスデコレーションは
「11月30日に一番近い日曜日」からというのが本当です。
教会では、クリスマスの準備期間として、この日から始まる
「アドヴェント」(待降節:たいこうせつ)という期間を設けているからです。
このアドヴェントは、クリスマス前の4回の日曜日を含む期間のことで、
それぞれの日曜日は、アドヴェント第一主日、第二主日、第三主日、
第四主日と呼ばれます。
クリスマスは12月25日で固定なので、アドヴェントの期間は、年によって幅があります。
早い年は11月26日から、遅い年は12月3日からです。(2014年は11月30日からでした。)
気をつけて見ていただければ分かると思いますが、
教会のクリスマスの飾り付けはこの日からになっているはずです。
一般のご家庭でも、この日から飾り付けを外に出す家ですと
「分かってるな」と思ったりします。
もっとも、そのための買い物はその前にしておかないといけないので、
お店のクリスマスデコレーションがフライング気味になるのは
仕方がないかもしれません。
そして、この期間は、単なるクリスマスの準備期間ではなく
「キリストの最初の到来を喜び、キリストの再臨を切に待ち望む」
時として定められています。
それは、ベツレヘムの馬小屋に生まれ、ゴルゴダの十字架に
つけられて死んだイエス・キリストは、三日目によみがえられて
天に上り、最後の審判(世界と歴史との完成)のためにもう一度
この地上に来られること(再臨:さいりん)を信じているからです。
それはいわゆる地球最後の日、人類滅亡の時ではありません。
世界をつくられた神様が、世界を完成させてくださる時、
歴史のすべてが明らかにされて、善が善とされ悪が悪とされる時、
「神が人と共に住み、人は神の民となり、神自ら人と共にいまして、
人の目から涙を全くぬぐいとって下さる」(ヨハネの黙示録21:3-4)
喜びの時なのです。
アドヴェントの期間、教会では、キリストの第一の来臨である
キリストの誕生を祝うクリスマスを準備すると同時に、
このキリストの第二の来臨へと心を向けます。
クリスマスの準備と共に、聖書が語る世界の完成のときについて
心を向けていただければと思います。