クリスマスが近づくと、街はクリスマス一色になります。
一色と言っても、そこにはテーマカラーとでも言うべきいくつかの色があります。
クリスマスカラーです。
良く知られているのは、赤、緑、白、のいわゆる“クリスマスカラー”ですが、その他にも、金と銀、それに背景色として忘れられがちですが黒があります。
そして、その色全てに由来があります。
黒は、闇の色、世界を覆っている痛み、苦しみ、悩みの色。
そしてそれは何より、すべての苦しみと悩みとの源である罪の色です。
昼の時間が短く、日の光が弱くなり、夜が長く、闇が深くなるこの時期にクリスマスを祝うのは、キリストこそが、闇の中に輝くまことの光であることを覚えるためです。
この闇を払い、私たちの罪をゆるし、あがなうために、キリストは十字架の上で肉を裂き、血を流してくださいました。
クリスマスカラーの赤は、このキリストの血の色、そして、ひとり子を十字架にかけてまで人を救おうとされる父なる神様の愛を表しています。
そして、キリストの血が、この自分の罪のために流されたことを信じる者は、その罪をゆるされ、聖霊によって洗われて「雪よりも白く」(詩篇51篇7節)なります。
クリスマスカラーの白は、キリストの血による罪のゆるしと、清められた魂とを表現しているのです。
罪をゆるされ、清められた者は、地上において祝福を受けるだけではなく、死の力によっても奪われることのない永遠の命を与えられます。
冬でも枯れることのない常緑樹の色である緑は、この永遠の命を象徴しています。
そして、十字架にかかり、死んで葬られ、三日目によみがえられたイエス・キリストは、天にのぼり、神の右に座し、諸王の王(キング オブ キングス)としてこの世界と歴史とを支配しておられます。
このキリストの王としての権威と力とを、金と銀が表します。
暗い夜を背景に、赤と白と緑で飾られ、金と銀がちりばめられるクリスマスデコレーションは、人の罪とそのゆるしとを、イエス・キリストの勝利を栄光とを告げる、信仰の告白でもあるのです。