クリスマスプレゼントの始まり

クリスマスと言えばプレゼント。
おそらく一年中で一番たくさんのプレゼントが行き交う季節ですが
その始まりは聖書にあります。

マタイによる福音書が記している「東の国から来た博士たち」が
黄金、乳香、没薬をイエス・キリストに献げたという出来事が
クリスマスプレゼントの始まりと言われます。

この博士たちについては「東の国から来たマギ」としか言われていません。
この「マギ」という言葉は「博士」とも「賢者」とも「占星術師」とも訳せる言葉ですが、
歴史が下るにつれて、さまざまな言い伝えが生まれることになります。

贈り物が3つだったことから3人とされ、
メルキオール、バルタザール、カスパールと名前が付けられました。
それぞれアフリカ生まれの青年、アジア生まれの壮年、ヨーロッパ生まれの老人とされ
ついには、王様であると考えられるようになります。

クリスマスの絵画やクリスマスカードの絵をよく見ると、
それぞれの特徴が描き分けられていることに気がつかれることでしょう。

シンプルな聖書の本文からすると途方もない「発展」ですが、
勝手な造り話と済ませることはできません。

そこにはなにより、アフリカ人もアジア人もヨーロッパ人も、若者も壮年も老人も、
つまり世界中の誰もが、イエス・キリストの誕生のお祝いに招かれているという
真実の言い表しがあります。

誰でも来ることのできる教会のクリスマスに
ぜひ足を運んでいただければと思います。

羊飼いとクリスマス

神様がキリストの誕生の知らせを最初に伝えたのは、
神様に仕える神殿の祭司たちではなく、
聖書の専門家である律法学者たちでもなく、
民の指導者である長老たちでもなく、
「夜、野宿しながら羊の群れの番をしていた」羊飼いたちでした。

当時、羊飼いは人々から蔑まれる職業だったと言われます。
獣や泥棒とも戦いながら、365日24時間
休みなく羊の世話をしなければならない羊飼いは、
安息日の律法を守れないことから律法の違反者と考えられ、
羊が畑の作物を食べてしまうことから盗人と見なされました。

相手が生きているのだから予定が立たないのが当たり前であり、
命に関わる働きなのだから突発的な出来事が起こるのが当然なのに、
裁判では証言することが認められないなど、
理不尽な扱いを受けていたと言われます。

愚直に、けれども真摯にいのちと関わる働きが軽んじられ、
スマートに手を汚すことなくお金を稼ぐことが賞賛されるようなあり方は、
どこか今の時代、今日の社会と重なります。

そうした時代と社会の中で、羊飼いたち自身もまた、
喜びと誇りとを持つことが難しくなっていたかも知れません。
 
そのような者たち、自信を失い、誇りを失い、喜びを失い、望みを失い、感謝と讃美とを失っている者たちのもとに、主の御使は遣わされるのです。

この天からの喜びの知らせをご一緒に聞きたいと思います。

オーナメントをなぜ飾る?

クリスマスツリーを飾る
オーナメントの中に、
赤いリンゴとクッキー
(ジンジャーマン)があります。

現在では他のきらびやかな飾りの中に
埋もれてしまいがちですが、
このリンゴとクッキーこそが、
本来のクリスマスツリーの飾りで
あったと考えられています。

リンゴはアダムとエバが
神様に背いて食べたために
エデンの園から追放されることになった
善悪を知る木の実をあらわしています。

クッキーは、十字架にかけられた
キリストのからだをあらわす
聖餐式のパンをかたどっています。

そして、ツリーは、エデンの園の中央に
「善悪を知る木」とともに
生えていた「生命の木」を
指し示しているのです。

その後リンゴの実は赤いガラス玉に、
クッキーはさまざまな
オーナメントに姿を変えましたが、

善悪を知る木の実を食べた
アダムとエバの罪を
イエス・キリストが呪いの木(十字架)
にかかってあがない
私たちに永遠の命の木への
道を開いてくださったことを
クリスマスツリーは今も
証ししているのです。

クリスマスカラーの秘密

クリスマスが近づくと、街はクリスマス一色になります。
 一色と言っても、そこにはテーマカラーとでも言うべきいくつかの色があります。
 クリスマスカラーです。
 良く知られているのは、赤、緑、白、のいわゆる“クリスマスカラー”ですが、その他にも、金と銀、それに背景色として忘れられがちですが黒があります。
 そして、その色全てに由来があります。

 黒は、闇の色、世界を覆っている痛み、苦しみ、悩みの色。
 そしてそれは何より、すべての苦しみと悩みとの源である罪の色です。
 昼の時間が短く、日の光が弱くなり、夜が長く、闇が深くなるこの時期にクリスマスを祝うのは、キリストこそが、闇の中に輝くまことの光であることを覚えるためです。

 この闇を払い、私たちの罪をゆるし、あがなうために、キリストは十字架の上で肉を裂き、血を流してくださいました。
 クリスマスカラーの赤は、このキリストの血の色、そして、ひとり子を十字架にかけてまで人を救おうとされる父なる神様の愛を表しています。

 そして、キリストの血が、この自分の罪のために流されたことを信じる者は、その罪をゆるされ、聖霊によって洗われて「雪よりも白く」(詩篇51篇7節)なります。
 クリスマスカラーの白は、キリストの血による罪のゆるしと、清められた魂とを表現しているのです。

 罪をゆるされ、清められた者は、地上において祝福を受けるだけではなく、死の力によっても奪われることのない永遠の命を与えられます。
 冬でも枯れることのない常緑樹の色である緑は、この永遠の命を象徴しています。

 そして、十字架にかかり、死んで葬られ、三日目によみがえられたイエス・キリストは、天にのぼり、神の右に座し、諸王の王(キング オブ キングス)としてこの世界と歴史とを支配しておられます。
 このキリストの王としての権威と力とを、金と銀が表します。

 暗い夜を背景に、赤と白と緑で飾られ、金と銀がちりばめられるクリスマスデコレーションは、人の罪とそのゆるしとを、イエス・キリストの勝利を栄光とを告げる、信仰の告白でもあるのです。

クリスマスの準備はいつ始まるの?

12月に入り、街はクリスマス一色になりました。

日本では、10月31日のハロウィンが終わると
一挙にクリスマスモードに切り替わる感がありますが、
厳密に言えば、クリスマスデコレーションは
「11月30日に一番近い日曜日」からというのが本当です。

教会では、クリスマスの準備期間として、この日から始まる
「アドヴェント」(待降節:たいこうせつ)という期間を設けているからです。

このアドヴェントは、クリスマス前の4回の日曜日を含む期間のことで、
それぞれの日曜日は、アドヴェント第一主日、第二主日、第三主日、
第四主日と呼ばれます。
クリスマスは12月25日で固定なので、アドヴェントの期間は、年によって幅があります。
早い年は11月26日から、遅い年は12月3日からです。(2014年は11月30日からでした。)

気をつけて見ていただければ分かると思いますが、
教会のクリスマスの飾り付けはこの日からになっているはずです。
一般のご家庭でも、この日から飾り付けを外に出す家ですと
「分かってるな」と思ったりします。

もっとも、そのための買い物はその前にしておかないといけないので、
お店のクリスマスデコレーションがフライング気味になるのは
仕方がないかもしれません。

そして、この期間は、単なるクリスマスの準備期間ではなく
「キリストの最初の到来を喜び、キリストの再臨を切に待ち望む」
時として定められています。

それは、ベツレヘムの馬小屋に生まれ、ゴルゴダの十字架に
つけられて死んだイエス・キリストは、三日目によみがえられて
天に上り、最後の審判(世界と歴史との完成)のためにもう一度
この地上に来られること(再臨:さいりん)を信じているからです。

それはいわゆる地球最後の日、人類滅亡の時ではありません。
世界をつくられた神様が、世界を完成させてくださる時、
歴史のすべてが明らかにされて、善が善とされ悪が悪とされる時、
「神が人と共に住み、人は神の民となり、神自ら人と共にいまして、
人の目から涙を全くぬぐいとって下さる」(ヨハネの黙示録21:3-4)
喜びの時なのです。

アドヴェントの期間、教会では、キリストの第一の来臨である
キリストの誕生を祝うクリスマスを準備すると同時に、
このキリストの第二の来臨へと心を向けます。

クリスマスの準備と共に、聖書が語る世界の完成のときについて
心を向けていただければと思います。

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